マイホーム購入前にチェック!工法ってなに?建築業者はどこを選ぶ?

マイホーム購入前にチェック!工法ってなに?建築業者はどこを選ぶ?

誰もが憧れるマイホーム。一生のなかでいちばん大きな買い物です。驚くことに、案外、業者にまかせっぱなしという人もとても多い!

業者は長年その道で事業を営んできたプロなので、まかせたい気持ちもわかりますが、家づくりは、建て主と建築業者の共同作業なのです。

理想のマイホームを手に入れるためには、建て主側に知識があると有利です。そこで今回、家の基礎知識として、工法と建築業者を解説いたします。

工法に関する基礎知識

「家」といっても建築の工法に種類があります。工法によって得意分野があるので、特徴を理解しておくとよいでしょう。

在来工法

柱や梁などで骨組みを作り、柱に間に筋交いで建物を支える日本の伝統的な建築工法です。日本の高温多湿に適用し、狭小地や変形地であっても柔軟に間取りの対応ができます。ただし、腕のいい職人により仕上がりに差が出やすく、建築業者の見極めが重要です。

2×4工法

2×4(ツーバイフォー)といいます。北米で発達した工法で、壁によって建物を支える構造です。耐震性や耐火性に優れる一方で、体力壁と呼ばれる壁を必要数設けなければならず、間取りや開口部の設置が制限されてしまいます。

RC造

鉄筋の入ったコンクリートで柱や壁を造る工法です。他の工法と比べて、耐火性や耐久性がとても高い特徴があります。分譲マンションは、このRC造に鉄骨を入れて強度を高めたSRC造で作られます。

デメリットは、工期が長いということと、建築費が高いこと。また、一般的にコンクリート造は結露しやすいといわれているので、結露対策が施されているか注意が必要です。

鉄骨造

柱や梁を木材ではなく、鉄骨を使います。鉄骨には、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、在来工法と同様に間取りの自由度が高いです。構造上、耐用年数(寿命)が長いメリットがある一方で、建築費は割高になることと、家を広げるような増改築は制限があるというデメリットがあります。

プレカット工法

建築部材を工場で作り、現場で組み立てる工法。多くのハウスメーカーで採用され、構造部材も、木質系、鉄骨系、コンクリート系などさまざま。

工場で作ることから品質管理がしやすく、工期も短いというメリットがあります。ただし、規格であればコストを抑えることができるというメリットがあるものの、規格以外の建て主のこだわりは制限される傾向にあります。

建築業者に関する基礎知識

実際に家を建てる場合、必ずどこかの建築業者と依頼します。建築業者は、主に「設計事務所」「ハウスメーカー」「工務店」の3つにわけられます。工法と同じように、それぞれに特徴があるので、それを理解しましょう。

設計事務所

建築デザインの設計を専門で担当します。デザインの柔軟さがピカイチで、個性的な家づくりが得意。狭小地や変形地、傾斜地であっても対応力に優れ、建て主の夢やこだわりを一緒になって考えてくれる強い味方です。

ただし、詳細な打合せが多くなるため、時間と手間がかかること、感性や相性が合う設計事務所を探すことがひと苦労です。また、原則、建築工事を行いません。別途、工事する先を探さなければなりません。

ハウスメーカー

ブランド力と総合力に優れ、安心感があります。土地の取得から、建築、資金計画、節税対策など住宅に関するあらゆることを相談でき、対応が可能です。最新の住まい提案や建材など、研究にも熱心です。

プレカット工法を採用しているところが多いことから、工期が短い傾向にありますが、幅広い層に受け入れられるよう多様な間取りを用意しているものの、規格の中から選ぶので、選択肢が限られてしまいます。

工務店

地域密着の建築業者で、経営者や担当者に異動がない、その地域の評判を大事にするなどから、丁寧な施行が特徴です。木を使った家への愛着が強く、造作に強い職人を抱えているところも多いでしょう。

設計士よりも現場の意見が強く、施工性が優先される傾向にあります。

独自ブランドで展開するところから、フランチャイズに加入しているところ、白紙の状態からこだわりの家づくりをするところなど、その業態はさまざま。さらに、工務店によって力量の差もあるので、見極めるのがとても難しいです。

家づくりのイメージを持つこと

まずは、どんな家に住みたいのか、自分のイメージをある程度固めることが大切です。土地の形状やライフスタイル、家族構成などなど。

イメージを固めると、おのずと得意の工法や建築業者を絞り込むことができます。ある程度、絞り込むことで比較もしやすく、そのなかから、「これだ!」と思える業者を選ぶことをおすすめします。