住宅ローンの返済は、非常に長い期間に及ぶので、計画性が大切になります。
ところで、家族には、出産や進学等の様々なライフイベントも出て来ます。そして、そんな費用の掛かるイベントをクリアしながらも、住宅ローンは返済し続けなければなりません。だからこそ、無理のない返済額となるような資金計画が非常に大切になるのです。
そこで、ここでは住宅購入の資金計画について、計画が狂うパターンと、資金計画の立案のポイントを挙げてみたいと思います。
資金計画が狂うパターンは?
最初に、資金計画が狂う代表的なパターンをいくつか挙げてみます。
購入時の諸経費の計算が間違っていた
住宅の購入には、購入価格の他にも様々な諸経費が発生します。諸経費の内訳は、主に仲介手数料や税金です。そして、不動産の諸経費の目安は、物件の購入価格の約1割となります。
ところで、住宅購入の諸経費を忘れてしまうと、資金計画に大きな狂いを生じます。諸経費の支払いは最初の購入時となるので、計画していた住宅ローンの頭金の割合が減り、毎月のローンの返済に影響が出てしまうからなのです。
ボーナス時の返済額の計画が甘かった
住宅ローンは、ボーナス時に毎月の返済額に割増して返済することができます。毎月15万円の返済では、ボーナス時には20万円の返済、と言った具合にです。
ところで、ボーナスは将来の額まで保証されているとは限らず、経済情勢や会社の業績によっても変わる場合があります。ボーナスは減額やカットも十分にあり得るのです。
将来のボーナスの状況によっては、ローン返済にも影響が出て来て、その後の資金計画にも影響を及ぼすこともあるのです。
新生活に発生する費用を考えていなかった
マイホームでの新生活を機に、家具等の新調もあると思いますが、この予算を忘れていたり、著しく予算をオーバーしたりすると、資金計画に狂いを生じさせます。
引っ越し費用を忘れていた
意外に盲点になるのが引っ越し等の費用です。引っ越しも運ぶ荷物の量と距離で、金額が違って来て、資金計画に影響を及ぼすします。
資金計画を立てる上でのポイント
資金計画と言っても、単純に毎月の支払い額をシミュレーションするだけでなく、住宅ローンについて勉強すること、そして将来の人生設計等を考えておくことが大切です。
返済額と返済期間に余裕を持たせる
住宅購入時に返済額と返済期間を決めておくことが、やはり理想的です。無理のない範囲での返済額と、余裕を持った返済期間を設定出来れば、資金計画の狂いも発生しにくくなります。
金利について勉強しておく
住宅ローンの金利は、固定金利と変動金利があるのは良く知られています。そして、状況に合わせて金利のタイプを選ぶことは非常に大切です。
しかし、金利の種類だけでなく、もう一歩踏み込んで、住宅ローンの利子の付き方・・・複利計算の仕組みを知っておけば更にベターです。複利は「雪だるま式」と言われる方式ですが、特性を知っておけば、繰り上げ返済のタイミング等も計画に組み込むことが出来るようになり、より賢い返済方法を取ることが出来ます。
将来のことも考えておく
住宅ローン返済は長期間に渡るので、その間に発生し得る費用を想定しておくことが大切になります。子供の誕生や教育等、ライフイベントには何かと費用が掛かるものです。あらかじめ見越しておけば、ローン返済への影響も少なくなります。
ローン以外の費用も計画を立てる
住宅購入には諸経費が必要となりますし、引越費用や家財の購入費用も発生します。ですから、購入する住宅の仕様が決まった段階で、家財の購入計画も立てられれば良いでしょう。
購入後に発生する費用も調べておく
住宅を購入すると、固定資産税が発生します。住宅の評価によっても違いますが、住宅購入時から考えておけるならばベターです。
また、住宅は年月が経つと老朽化します。リフォーム費用を見据えることが出来れば、尚良いでしょう。