戸建住宅の寿命、耐用年数はどれくらい?長く住むためのコツとは

戸建住宅の寿命、耐用年数はどれくらい?長く住むためのコツとは

マイホームを購入する場合、多くの人が住宅ローンを利用します。住宅ローンは長い期間に渡って返済しますが、そこでこんな疑問を抱く人もいるかとも思います。
・・・ローンが終わる前に家がダメになったらどうしよう?
そこで、ここでは戸建て住宅の寿命について述べたいと思います。

主な住宅の構造と耐用年数

「住宅」と言っても、実際には構造や工法により、いくつかのタイプに別れます。ここでは、住宅に採用される主な工法と耐用年数について述べて行きます。

木造軸組工法

木造軸組工法は、木造建築の一番オーソドックスな工法です。木材で柱や梁等を組んで構造を作ります。最近では、耐震性の向上もされ、品質的にも非常に高くなっています。
木造住宅の耐用年数は、一般的には30年前後と言われていますが、この「30年」という数字は、取り壊された時期を指しますので、実際にはもっと長持ちしている例が数多くあります。

ツーバイフォー工法

ツーバイフォー工法は、元々が海外の住宅を建てる工法で、木材(2×4材)と合板を組み合わせて作られます。軸組工法との違いは、軸組工法が柱と梁、筋交いで構造を支持しているのに対して、壁を組み合わせて支えている点にあります。
ツーバイフォー住宅の耐用年数は、材料が木であることから、軸組み工法と同様に30年と言われますが、これも取り壊された時期で計算している事情がありますので、実際の寿命は、もっと長いです。

軽量鉄骨造

軽量鉄骨造は、柱や梁を鉄骨で組み上げて構造を造り、そこに壁材や床材を取付ける工法です。構造的には頑丈な作りであり、耐震性等も非常に高いレベルです。
軽量鉄骨の耐用年数は、構造材が鉄なのでサビの問題があり、屋外の環境によっても左右される場合があります。(海岸が近いか?排気ガスの状況は?・・・等)しかし、実際には、鉄骨にはサビが発生しにくくする処理を行っており、長寿命化を実現しています。
因みに、ハウスメーカーではメンテナンス体制を整えており、60年までの対応をしてくれる会社もあります。

住宅の構成材の耐用年数は?

住宅を知る上では、構造だけでなく、構成している材料について知ることも重要です。
ここでは、住宅を構成する構造材の性質について触れたいと思います。

木材

木材は古来から使われている材料ですが、最近の住宅は集成材や合板が多用されて、昔の木造住宅とは少し状況が違っています。
集成材は小さい木材を接着して作られるため、普通の木材より劣化が早く、強度も弱いと思われがちですが、実際の耐用年数は非常に長く、30年以上は持つとも言われます。
因みに、林業の技術者には、実際の寿命は50年とも70年と言う人もいます。

鉄骨

鉄骨は強度に優れ、構造材に使うと非常に強い住宅を作ることが可能です。
鉄は「頑丈な素材」といったイメージがありますが、実際には適度な「しなり」や「伸び」があり、それによって耐震性等の強度を保っています。
鉄にはサビの発生の問題はありますが、今ではサビを防ぐ技術も進んで、長く使える様になっています。

長く住むために大切なこと

非常に長い耐用年数を持つ住宅ですが、使用状況によって老朽化がずいぶん違って来ます。

メンテナンスを忘れずに

住宅メーカーや建設会社の多くは、建てた住宅のアフターサービス体制を整えています。
住宅は日射や風雨等の悪条件にさらされていますので、定期的な診断と、メンテナンスが長寿命化にのカギとなります。

普段の掃除も意外に有効

住宅の老朽化対策には、意外に普段の掃除が大切です。
例えば、金属部品はチリやホコリなどがサビの発生に関係する場合も多く、普段の掃除で落としてやれば、サビの害を小さくすることが出来ます。