住宅購入についてネット等で調べてみると、しばしば失敗談について述べられていることがあります。話によっては笑い話の様に書かれていますが、当事者にとっては笑える話ではありません。
そこで、ここでは住宅購入の失敗例を挙げて、失敗を回避する方法等について考えてみたいと思います。
住宅購入の失敗例を見てみると・・・
では、具体的な失敗例を挙げてみましょう。
経済的な面での失敗
住宅購入には多くの場合、住宅ローンが利用されますが、住宅購入にはローンだけでなく諸費用が発生することを忘れていて失敗する例があります。
諸費用には税金や仲介手数料等がありますが、これらは購入価格に応じて高くなって行くため、決して侮れる金額ではありません。
「住宅購入の自己資金は3割欲しい」と言われることがありますが、この内の2割はローンの頭金、1割が諸費用となります。3000万円の物件だと諸費用は300万円くらいまで上がります。決して馬鹿にできません。
土地選びで失敗
土地選びの失敗も様々です。具体例を挙げましょう。
住宅用の土地としては、南向きの角地が人気がありますが、角地は周囲から家の様子が見えやすく、プライバシー確保の点で失敗したと感じた人が意外にいます。
また、坂の上の土地を選んだ場合など、購入した時点、つまり体力のある時期は問題を感じないのですが、年を取って足が弱くなった後に、坂道を登って帰宅することを大変に感じる様になった例があります。
間取りで失敗
間取りの失敗例は、部屋の広さや形での失敗が多いです。
例えば、間取り図では十分な広さだと思っていたのが、実際に愛用していた家具を搬入してみると、上手く家具が納まらず、使い勝手が悪くなった話がありますし、ウォークインクローゼットの配置や広さで失敗した例もあります。
音や振動の問題での失敗
立地の条件と建物の仕様が絡むのが、音や振動の問題です。
例えば、駅から近い物件を購入した場合、始発の列車の音や振動で起こされる例があります。
地図上では気がつきにくい話が多いのが難点です。
日当たり等に関係する失敗
日当たりの良い土地は人気がありますが、日当たりが良すぎると、かえって生活に不便を生じる場合もあります。
例えば、室内の気温が上がりすぎて、エアコンの電気代が高額になってしまう例があります。
ニオイ等に関係する失敗
ニオイ等の問題も地図上での判断が難しいです。
ニオイで問題になる例としては、近隣に下水処理場等がある場合が挙げられます。そして、ニオイは風向き等によっても状況が違うので、後で気づく場合も多いです。
周囲の環境に関係する失敗
周囲の環境で失敗する例としては、歓楽街が近くにある場合が挙げられます。また、少ない例ですが、近くに暴力団の事務所があるのを購入後に気づいた、と言った話もあります。これらは環境的瑕疵物件と言われています。
失敗から学ぶ購入術とは
では、失敗しないためには、どうすれば良いのでしょうか?
重要事項説明をしっかり聞く
不動産の取引の際には「重要事項説明」が絶対に行われますが、その中に「瑕疵(かし)」という言葉が出て来ます。
わかりやすくいうと、瑕疵は「物件の欠陥や傷」の意味となり、建物等に問題のある「物理的瑕疵」、法的に建築制限等が発生する「法律的瑕疵」、近隣にゴミ処理場等がある「環境的瑕疵」、過去に殺人事件や自殺が関係した「心理的瑕疵」があります。
重要事項の説明を聞いて、瑕疵についてしっかりと理解することが、失敗の回避に繋がるのです。
住宅性能評価の利用
建物には安全性や省エネ性、防犯性等の様々な性能がありますが、それぞれの性能を客観的に評価するするのが住宅性能評価です。
住宅性能評価には、設計段階での評価と、実際に建ってからの性能評価の二本立てとなっています。
この評価制度の活用により、建物の性能を知ることが出来て、失敗の回避に有用です。
情報収集と調査が重要
不動産の購入には、何と言っても情報収集と調査が重要になります。
不動産業者経由の情報収集は言うまでも無いことですが、現地をしっかりと確認し、自分の気に入る住環境であるかを調べることが重要です。
お知らせ
イデシアでは、物件選びに失敗しないために、ビッグデータと人工知能を活用した分析ツール、Selfin(セルフィン)の利用をオススメしています。