天井が高くて開放的な天井高物件!その裏に潜むデメリットとは?

天井が高くて開放的な天井高物件!その裏に潜むデメリットとは?

最近のマンションは、他のマンションとの差別化を図るために共用部分を拡充するなどの工夫を行っているものが増えてきました。専有部分については、天井高の高いマンションが増えてきていますが、どのような魅力があるのでしょうか?

そこで今回は、天井高の高いマンションを購入する場合のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

天井高に制限はあるのか?

マンションの天井高は、建築基準法第21条に2100mm以上と規定されています。そのため、最近のマンションは2100mmでは規定ギリギリになってしまうので、2400mm程度の天井高に設定されているのが一般的です。

天井高物件とは、基本的に2400mmよりも天井高が高い物件のことを指しますが、天井高が高いことにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

天井高物件のメリット

天井高物件の主なメリットは以下の3つです。

  • 開放的な空間が手に入る
  • 縦の空間を有効活用できる
  • 吊り下げ型の照明をつけても圧迫感がない

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

開放的な空間が手に入る

マンションは、戸建住宅とは異なりワンフロアで生活するため、横長の生活になることから縦の空間が気になります。そのため、どうしても天井高が低いと閉鎖的に感じられるので、天井高が高いことで開放感が得られるというメリットがあります。

また、太陽の光を取り入れる窓も天井高に合わせて大きくなるため、明るい雰囲気の部屋になるのも大きなメリットと言えるでしょう。

縦の空間を有効活用できる

マンションの天井高が高いと、縦の空間をより多く使えるようになります。そのため、背の高い収納を設置できるようになるので収納力が上がります。

また、子供部屋にベッドを2つ設置するのを2段ベッドに、低い収納を高い収納に変えることによって、部屋がスッキリします。限られたスペースを効率良く使えるようになるのも大きなメリットと言えるでしょう。

吊り下げ型の照明をつけても圧迫感がない

マンションは、おしゃれな吊り下げ型の照明をつけると、視界に照明が入ることで圧迫感がより強くなってしまう場合があります。

しかし、天井高が高くなることで、吊り下げ型の照明をつけても視界に入りづらくなります。そのため、シャンデリアといった吊り下げ型の照明器具をつけても圧迫感がなくなるため、インテリアを楽しみやすいのもメリットと言えるでしょう。

天井高物件のデメリット

天井高物件は、開放的でインテリアも楽しむことができるというメリットがありましたが、デメリットはあるのでしょか?天井高物件の主なデメリットは以下の3つです。

  • 冷暖房効率が悪い
  • 掃除や電球の交換に手間がかかる
  • 部屋数が少なくなるため諸費用が高くなる

それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

冷暖房効率が悪い

マンションでの生活について考えてみると、立っている時間よりも座っている時間の方が長いのが一般的です。そのため、冬場は暖房を入れても熱気がどんどん上に流れていくので暖房を入れても部屋が暖まりにくくなります。

また、大きな窓が設置されていることで明るい光が差し込むというのがメリットでしたが、夏場は熱気が室内に伝わるため、室内の気温がどんどん上昇します。そのため、冬場は暖房、夏場は冷房と冷暖房効率が悪くなり、光熱費が高くなるのがデメリットと言えるでしょう。

掃除や電球の交換に手間がかかる

天井高の高いマンションは、照明の笠などを拭こうと思っても気軽に届かない高さにあるのが一般的であるため、掃除に手間がかかります。

また、電球を交換する時も椅子ではなく脚立が必要になるなど、何かと手間が増えてしまうのがデメリットと言えるでしょう。

部屋数が少なくなるため諸費用が高くなる

天井高が高いということは、マンションの高さが同じでも1フロア少ない場合があります。1フロア少ないということは部屋数が少なくなるため、分譲時の1部屋あたりの価格が高くなります。

また、修繕費や管理費、固定資産税などの諸費用も頭数が少なくなることで1部屋あたりの負担が大きくなるなど、全体的な費用が大きくなることがデメリットと言えるでしょう。

無理に天井高を高くしていないか確認する

天井高の高さを売りにしているマンションは、気を付けなければならない場合があります。1フロアの高さを表す方法には、天井高と階高の2種類です。天井高は床面から天井までの高さを指しますが、階高は床面から1フロア上の床面までの高さを指します。

階高には、二重天井、スラブ、二重床の厚さが含まれるため、天井高と比較すると50cm程差があるのが一般的です。しかし、天井高の高いマンションで、階高と天井高にあまり差がない場合には、天井高を高くするために二重天井か二重床のどちらかを抜いている場合があります。

二重床や二重天井はなくても問題ありませんが、下階に生活音が響き渡るのを防ぐ役割を担っています。そのため、天井高が高いマンションを購入する際は、メリットやデメリットだけでなく、階高と天井高を比較することもポイントと言えるでしょう。