夢のマイホームの購入は、重要な決断の連続!

夢のマイホームの購入は、重要な決断の連続!

一国一城の主、誰でも憧れる夢のマイホーム……。結婚したとき、家族が増えたとき、子供が成長したとき、変化するライフステージのなかで、夢だったマイホームがいよいよ現実となるシーンがやってきます。

多くの人は住宅ローンを活用し、人生でいちばん大きな買い物になるため、大きな「決断」が必要です。

実は、「ここに決めた!」と、住宅メーカーや住宅販売会社との請負契約の決断以外にも、マイホームが完成するまで、さまざまな決断をしなければなりません。細かいものを含めたら、驚くことに500以上はあるでしょう。

そう、家づくりとは、まさに決断の連続。今回、この「決断」をテーマに、どのような決断が待っているのかを紹介します。

請負契約への捺印こそが、最大の「決断」

最初の決断は、マイホームを戸建とマンションどっちにするかです。

それぞれにメリットデメリットがあるので、家族のライフスタイルを考慮して決めます。戸建であれば、建物のイメージは、洋風するか和風するか。洋風であれば、南欧か北米か、それとも英国風か。

構造もさまざまです。在来工法か2×4か、鉄骨か鉄筋コンクリートか。基礎は、ベタ基礎か布基礎か。

日本には、数多くの住宅メーカーが存在し、たくさんの住宅スタイルが提案されています。これらすべてを比較することは、時間的にも体力的にも不可能です。

これらについて、早い段階で絞り込む必要があります。これが次の決断。絞り込んだあと、住宅メーカーや工務店、ローコスト住宅を含め、同業他社を比較します。

複数の住宅メーカーや販売会社を回り、住まい提案や見積りの提示を受けます。どの会社にしたらいいか迷いますが、どこか1社に決めなければいけません。

この段階がもっとも重要な決断といえるでしょう。このときのために実印を用意する人も少なくありません。これまで見たこともないような0が並ぶ見積り金額が提示され、それに署名、捺印するわけですから、手に汗握る瞬間です。

「住宅ローン、ちゃんと返済できるだろうか」

「できた家が欠陥住宅なんてことないよな」

「もっと他にいい物件があるかも」

漠然とした不安からなかなか決断ができないのもわかります。それには、リスクをできるだけ避けるために、しっかり資金計画を立てる、安心できる住宅メーカーか見極めるなど、熟考に熟考を重ねます。

それでも、どうなるかわからない将来のリスクは残ります。それは、誰もが通る道なのです。ここで決断しなければ、マイホームを手に入れることはできないのです。

住宅ローンを選ぶ際にも決断が必要

さて次は、住宅ローンです。住宅ローンは今後、返済が長期間続くので、どこで借りるか、どのような内容にするかがとても重要です。住宅ローンには、いくつか種類がありますが、大きくわけるとフラット35に代表される固定金利型と銀行ローンで主流の変動金利型になります。固定金利と変動金利、どちらもメリットデメリットがあります。

安定性の高さで選ぶなら固定金利型ですが、今の低金利時代に変動金利型は、毎月の支払額を抑えるメリットがあります。仮に3,000万円の借入の場合、金利1%の差は、35年後の返済額が500万円多くなります。

変動金利型はその名のとおり今後金利が上昇する可能性があるので返済額が増えるリスクがあります。最初は変動金利型で組んで、金利上昇局面直前で固定金利型に切り替えるのが賢い方法ですが、金利相場を読み、金利予想を自ら行う力が必要です。

ここでも決断が必要になるのです。

注文住宅の場合、仕様確定の決断が膨大

請負契約、住宅ローンの本審査が終わり、住まいの仕様を確定しなければなりません。注文住宅であれば、間取りは自由。リビングの広さやバルコニーや天窓の設置など、自分の好みにすることができます。

しかし、この数は膨大です。ドアの形や色、床材、窓の位置、窓枠の色、玄関ドア、玄関タイル、風呂やキッチンの種類、各部屋の照明や廻り縁の種類など、ありとあらゆるものに及びます。

住宅メーカーから提案を受けるものの、図面やサンプルを見て決めなければいけません。場合によっては自分のイメージだけで決断しなければいけないときもあります。

毎週のように、設計士、デザイナー、コーディネーターとよばれる方々と打ち合わせをします。打ち合わせの度に決定の証として判を押します。あれやこれや迷っている時間はほとんどありません。

また、建築中に仕様変更することもあります。建築現場を見て、「やっぱりリビングにダウンライトをつけたい!」という建て主側から依頼する場合と現場監督から相談をもちかけられる場合です。

現場監督からは、「このドア、右開きだけど左開きの方が使い勝手いいけどどうする?」という感じで、このときは、ほぼ即決です。

仕様変更であれば、当然ながら見積りが提示されます。10万、20万アップなんてこともありますが、この段階までくると判を押すのに抵抗がなくなります。契約するときは、あんなに判を押すのがプレッシャーだったのがウソみたいです。