新築マンションは価格交渉できるの?価格交渉に最適なタイミングとは

新築マンションは価格交渉できるの?価格交渉に最適なタイミングとは

新築マンションの購入を検討している人の中には、「ちょっとでも下がれば買えるのに」という思いを抱いた人も多いと思います。新築マンションは、パンフレットに価格が記載してありますが、価格交渉はできないのでしょうか?

そこで今回は、新築マンションは価格交渉できるのか、価格交渉を行う最適なタイミングについて詳しく解説していきます。

新築マンションは中古マンションと相手が異なる

新築マンションとは、まだ誰の手にも渡っていないものであるため、マンションの所有権は建設を請け負った建設業者にあります。

それに対して、中古マンションとは、一度誰かの手に渡ったものであるため、マンションの所有権は購入した個人にあります。

売主が個人の場合は、マンションを売却することで利益を出すということよりも、少しでも高く売却できればいいと考えているため、価格交渉に応じてくれる可能性が高いです。

しかし、売主が建設業者の場合には、マンションを売却することで利益を少しでも多く出す必要があるため、価格交渉に応じてくれる可能性が低いと言えるでしょう。

新築マンションの価格には多くの利益が含まれている

新築マンションの販売価格には様々な利益や費用が含まれています。例えば、マンションを建設する際に要した建設費のほかモデルルームの設営費などです。また、建設業者の利益やモデルルームの運用に要した人件費なども含まれています。

他にも、新築マンションの価格に含まれているものとして修繕維持積立金があります。修繕維持積立金とは、毎月徴収される修繕積立金とは別のもので、新築マンションの購入時だけ徴収されるものです。

マンションは完売するまでは、修繕積立金や管理費などの徴収が不安定になるため、大きな修繕が発生するなどの万が一の事態が発生した場合に備えて、修繕維持積立金という形で徴収されます。

これらを踏まえると、建設費や設営費、人件費、修繕維持積立金は絶対に必要な費用であるため、その部分を削ることはできませんが、もし価格交渉の余地があるならば、建設業者の利益と言えるでしょう。

価格交渉を行うのに最適なタイミングは3つ

新築マンションでも、建設業者は価格交渉に応じてくれる可能性があります。それは以下のケースに該当する場合です。

  • 建設業者の決算期
  • 建築後半年以上が経過
  • 残戸数が減少した

それぞれのケースについて見ていきましょう。

建設業者の決算期

建設業者には決算期があります。建設業者はできる限り決算期に売り上げを計上したいという思いがあるため、決算期には価格交渉に応じてくれる可能性が高いと言われています。

建設業者の決算期は、各建設業者によってそれぞれ異なりますが、3月末決算の建設業者が多いです。事前に建設業者の決算期がいつ頃か調べておくだけでなく、住宅ローンの審査のことも考慮して、決算期の1か月前には交渉を始めるようにしましょう。

建築後半年以上が経過

新築マンションとパンフレットに表記できるのは、マンションが完成してから1年以内で、誰も住んでいないという条件を満たしたマンションです。

そのため、いくら誰も住んでいない場合でも、築1年を経過した時点で新築マンションとは表記できず中古マンションと表記することになります。

新築マンションと中古マンションでは購入者の印象が大きく変わるだけでなく、価格にも大きな差が生じるため、建設業者はそれまでに何としても完売しなければなりません。

建築後半年以上が経過すると、猶予期間が半年を切ることになるため、建築業者は値下げを行ってでも完売を目指す必要があるため、価格交渉に応じてくれやすくなります。

しかし、半年以上売れ残っているマンションは、需要が低いマンションであると言えます。価格交渉に応じてくれやすくはなるものの、本当に自分が購入したいマンションかどうかしっかりと確認してから価格交渉に進むようにしましょう。

残戸数が減少した

建設業者は、マンションの建設完了後も、モデルルームで販売活動を行う必要があります。そのため、販売期間が長くなれば長くなるほど、モデルルーム用に借りている場所の費用が発生するほか人件費などが発生するため、できる限り短期間での完売を目指します。

残戸数が減少した場合は、部屋を見に来る人が少ないにも関わらず、設営費や人件費などの費用が生じている状態になるため、効率が悪い運営状況と言えるでしょう。そのため、特に残戸数が少なくなると、価格交渉に応じて一気に完売を目指す可能性が高くなってくるでしょう。

周辺相場を理解するのも価格交渉のポイント

建設業者からすると、価格交渉に応じることによって利益を減らすことになるため、できる限り価格交渉には応じたくありません。しかし、0円か売れるかは大きく異なるため、価格交渉に渋々応じてくれるという状況です。

そのため、できる限り価格交渉に応じたくないというのが本音であるため、何の準備もなく価格交渉を行っても素人とみなされあまり値下げしてくれない場合があります。

周辺のマンションの価格相場を調べるなど、知識を身に着けてから価格交渉に臨んでいるという態度を示すことで、より大きな値下げが期待できるので、ある程度の準備をしてから価格交渉に臨むようにしましょう。

しかし、本当に欲しいマンションがある場合には、価格交渉にこだわりすぎると購入機会を失ってしまう可能性があります。そのあたりは柔軟に対応してチャンスを逃さないようにしましょう。