不動産などを見学するとわかりますが、様々な条件の物件が数多く紹介されています。間取りが違うのはもちろん、駅や病院などが近かったりなど、それぞれの特徴があります。また、同じ間取りでも、内装が違うこともよくあります。特に、中古物件では、劣化の様子や、以前の住人が残したものなど、実際に見学しなければわからないことも多いです。そのため、物件を購入する際は、複数を見学してから購入するのが一般的といえるでしょう。
良い物件を見つけるため、チェックするポイントや平均見学件数などを紹介します。
見学件数はどれくらい?
物件の見学はできるだけ多い方がいいです。見学件数が多ければ、それだけ沢山の物件を比較できるからです。ですが、それだといつまでたっても決まりません。良い物件があっても「もっといい物件があるのでは」と思ってしまい、購入をためらってしまうからです。
そのことから、見学件数をあらかじめ決めておく人は多いです。人によって選び方は違いますが、大体10件前後が多く、最低でも3件以上は見学すべきといわれています。
最適停止問題を利用した探し方
見学する件数に、数学の「最適停止問題」を応用する人もいます。
最適停止問題とは、「もっとも効果的なタイミングはいつか?」という考えを計算で出す方法で、簡単に言えば、良い物件を見つけるにはどうすればいいか?という意味でもあります。
細かな計算は省き結果だけを紹介しますが、最適な結果を得るためには約37%の確率で、効果的な結果が出るそうです。つまりは、10件×0.37で3.7。約4件に一度は最適な物件が見つかるといわれています。
もし、先に3件見学し、4件目を見学した際、先の3件よりも良いと感じる物件こそが、最適といえるというわけです。
もちろん、4件目を諦めて次を探しても構いませんし、10件だけではなく、30~40件の中から探しても構いません。あくまでも最適停止問題は探し方の一つで絶対ではありません。それでも、「物件が多くて決められない」と悩むようなら、最適停止問題を利用した探し方を一考してみてはどうでしょうか?
チェックするポイント
物件見学は、ただ好みを見ればいいだけではありません。長く快適に住むために、見学しておく場所があります。
水回り
最もわかりやす場所の一つが水回りです。キッチンはもちろん、トイレ、バスルーム、洗面台などを見学します。
ポイントは「カビが発生しにくいか」です。水を使用していますので、放置しておくとカビが生えてしまいます。カビは、人体に影響が出るだけでなく、家の劣化も加速させてしまいます。そのようなことが無いように、「風通しが良いか」「掃除しやすいか」など、管理がしやすいかどうかを見学するといいでしょう。
他にも、「悪臭はしないか」「広さは十分にあるか」「脱衣所は外から覗かれないか」なども見学するポイントです。
換気・採光
換気・採光が違うことで住みやすさが変わってきます。換気が不十分なら空気は淀みますし、採光が不十分だと暗い住宅になってしまいます。換気システムや電球があれば問題ないと思うかもしれませんが、それも踏まえて、隅々まで換気と採光が行き渡るかを見学します。
押し入れ
見学し忘れ安いのが押し入れやクローゼットの中です。大きさや丈夫さ、壊れていないかなどを見学しておきます。特に、新婚家族だと、将来的に家族が増えることも考えられます。子供の成長に合わせて物は増えていきますので、それらすべてを収納できるスペースは必要になるでしょう。
間取り
住宅情報誌などで間取りはわかりますが、実際に見学してみるか想像と違うことはよくあります。「棚や椅子を置いたときにどのようになるのか」「狭くならないか」など、実際に使われている様子がわかるのなら是非見学するようにしてください。また、同時に生活導線もとりやすいかを確認します。敷地は広くても、物や間取りが悪く、生活導線が悪い住宅はよくあります。普段の様子をシミュレートして、生活しやすいかどうかを確認しましょう。
外観
植木やフェンスなど、見た目から選ぶのも大切です。ガーデニングなどの趣味がある人は特に気になる内容だと思います。また、防犯やプライバシー対策も重要です。「塀や垣根はあるか」「侵入しやすい植木が埋まっているか」など、安全な生活をするためにも見学しておいた方がいいでしょう。
他にも、スロープなどのバリアフリー対策や、車庫や洗車スペースがあるのかなど、普段の生活や将来的に考えて選ぶのも重要です。
余裕があれば、駅まで歩いてみたりなどして、生活範囲がどうなっているのかを散策してみるのもいいかもしれません。
直感
色々と見学するポイントはありますが、最終的には直感が大切になります。いくら条件が良くても「何となく嫌」と感じたり、逆に不便な部分が多くても「気に入った」と感じる場合はあります。風水、霊感、第六感など、詳しい理由はわかりません。ですが、直感でよくないと感じる場合は、その後もよくないと感じ続けやすいです。
たかが直感ではありますが、その直感も大切にしましょう。
見学忘れの無いように
見学がすべてではありませんが、「百聞は一見にしかず」といわれるように、実際に見ることはとても大切です。文面だけではわからないことも多く、住宅選びに必要となるでしょう。メモや写真に見学した内容を残すと後から比較しやすくなります。見学する前には、最低限見学する場所を決めておくと、見学し忘れが無くスムーズに見学ができます。
様々な住宅を見学し、「これこそは」と思う物件を是非探してみましょう。