オール電化物件っていいの?メリットやデメリットは?

オール電化物件っていいの?メリットやデメリットは?

今や多くの家庭で採用されているオール電化。様々なメリットから今後検討する人も多くことでしょう。
ですが、そんなオール電化にもデメリットがあります。

今後増え続けていくオール電化を知るためにも、メリットやデメリットを知っておきましょう。

オール電化のメリット

オール電化にはこんなメリットがあります。

火傷や火事の危険が少ない

オール電化にすれば「火」を使わなくなりますので、火傷や火事の心配が大きく減ります。「小さい子供がストーブやコンロで火傷する」と心配になる親も多いのではないでしょうか?

ですが、オール電化なら火を使いませんのでそのような火傷や火事の心配もありません。また、ガス漏れや一酸化炭素中毒といった心配もありませんので、安全に料理をすることができます。

絶対に火傷や火事が無いとはいえませんが、それでも、ガスコンロよりオール電化の方が安全といえるでしょう。

災害時に強い

オール電化は災害時でもすぐに使えるようになります。意外と知られていないことですが、水道や電気の方が災害時の復旧は早く、ガスの方が遅いのです。

実際に、東日本大地震のライフラインの復旧では、電気は1週間、ガスは5週間かかっています。熊本地震の際にも同じで、電気は1週間、ガスは2週間と、規模によって復旧速度は違いますが、電気の方が復旧が早いことがわかるでしょう。

また、オール電化はエコキュートなどによる水力発電もあり、自家発電や蓄電することもできます。寒い冬での暖はとても大切です。少しでも早く、暖かい生活をしたいのならオール電化がおすすめです。

光熱費を抑えられる

オール電化にすれば光熱費を安くすることができます。というのも、電気代はプランによって安くなるからです。

例えば、多くのプランでは電気の深夜使用は安くなっています。仕事している人の多くは夜に電気を使いますので、電気代が安くなる夜に電気を使えば光熱費が安くすむのです。

ただ、逆に主婦など昼間家で仕事している人は昼に電気を使いますので、ガスよりも高くなってしまうこともあり、注意が必要です。

他にも、ガスを使いませんので、ガスの基本料金分安くなるなど、仕組みを理解すればかなりの節約になるでしょう。

環境にやさしい

オール電化は財布だけではなく地球にも優しいです。ガスの代わりに熱伝導を利用しますので、二酸化炭素などを含む煙を出しません。

また、煙は煤汚れとなって台所を汚してしまいますが、オール電化なら煤汚れの心配もなく、サっと一拭きで簡単に台所を掃除することができます。

たかだか一家庭で環境が変わるものではありませんが、せっかくならエコに参加してみませんか?

オール電化のデメリット

オール電化にはこんなデメリットがあります。

設備費用が高い

多くの人が気にしているように設備費用がとてもかかります。エコキュートはもちろん、IHクッキングヒーターなど従来の設備はすべて電気式の物に変える必要があるでしょう。店舗や販売価格によって値段は異なりますが、50~100万円近くは見積もっておいた方がいいです。

また、壊れた際の修理費用もかかります。メーカー保証はありますが、どれも2~3年ほどで、実際に故障した際には使うことはできません。

使い方によっては光熱費が安くなりますが、初期費用の事を考えると気軽にオール電化工事は難しいかもしれません。

専用の調理器具が必要

IHクッキングヒーターになると、IH専用の調理器具が必要です。IHクッキングヒーターは鍋の底が放熱板と密接しなければ発熱しませんので、従来の鍋などは使えない場合が多いです。そのため、鍋やフライパンを買い替える必要があります。

ただ、近年はIHクッキングヒーターが普及していることもあり、多くの調理器具がIH対応になってきています。今まで使ってきた道具もそのまま使えることもありますので、物によっては絶対に買い替える必要はありません。

停電に弱い

オール電化は災害に強いと記載しましたが、それでも停電には弱いです。当たり前ですが、電気を使用していますので、停電すると使えなくなってしまいます。ただ、停電自体そんなに長いわけではなく、一応エコキュートの自家発電によって停電中でも使うことはできますので、あまり気にすることはないでしょう。

ですが、雪国になるとそうはいきません。雪による断線は復旧も遅く、場合によっては自家発電が間に合わなくなる場合もあります。もしそうなると、部屋を温めたりお湯を沸かしたりなどの暖を取ることができなくなってしまいます。

近年は地中に電線が埋まり断線する被害も減ってきていますが、オール電化にすると寒い中、暖を取れないという悲惨な目にあってしまうかもしれないのです。

いざという時のためにオール電化にすべき?

上記で説明したように、災害時では電気の方が普及が早いため、オール電化の方がいざという時助かります。

東日本大震災を皮切りに、近年では熊本地震や北海道地震、それ以外にも細かい地震が沢山発生しています。いつどこで発生するかわからない災害に備えて、オール電化にするのもいいでしょう。

ただ、オール電化は何かと出費がかさみます。仕組みを理解すれば光熱費は安くなりますが、それも長期で見ればこそです。

今後オール電化はより注目され、何かとメリットも増えてくるとは思いますが、場合によっては100万円以上する工事は気軽にできるものではないではありません。

メリットやデメリットをよく考え、「本当に工事してよかった」と思えるようなら、オール電化を検討してみてください。