一戸建ての購入は、購入して終わりでないことを知っていますか？賃貸とは違い、生活費と住宅ローンさえ払えれば、後の出費はほとんど無いと思うかもしれませんが、実際には、毎年、住宅（資産）を管理するために出費しなければなりません。
住宅を購入した後に必要になる出費は何か？購入後のランニングコストについて紹介します。
一戸建てのランニングコスト
一戸建ての、主なランニングコストは以下の通りです。他にも、生活費がありますので、忘れないようにしてください。
住宅ローン
「毎月支払う必要がある」といわれれば、多くの人は住宅ローンを思い浮かべると思います。正確に言えばコストではなく負債なのですが、「定期的に支払う必要がある」ことは同じですのでまとめてしまいます。
プランによって返済期間や返済額は変わりますが、プラン内容によっては一生涯、ランニングコストになる場合もあります。無理のない借り入れと返済プランを組んで、住宅ローンを重荷に感じる生活にしないようにしてください。
固定資産税・都市開発税
固定資産税・都市開発税は、どちらも市町村に支払う税金の事です。固定資産税は、資産（住宅）を所有するために必要になる税金で、都市開発税は、街の修理や活性化をするために使用されます。
税の金額は市町村によって違いますが、大体、2つ合わせて年間10～15万円程の出費になります。ただし、新築の一戸建ての場合は、新築後3年分は固定資産税が半額になります。また、3年ごとの評価が見直しされ、税額も変化します。
ランニングコストを計算する際は、築年数のことを念頭に計算してください。
火災・地震保険料
火災・地震保険料もランニングコストの一つです。保険の対象になるため、毎月支払う必要があります。
保険プランや保険会社によって毎月の金額は変わりますが、大体、5～7万円程の出費になります。加入しなければ支払う必要もなくなりますが、大切なマイホームを守るためにも、火災・地震保険には加入するようにしましょう。
修繕費用積立金
リフォームのために積立金もします。正確にはランニングコストではありませんが、いざという時のために、毎月少しづつ貯めることをおすすめします。
中古はもちろん、新築でも使い方や場所によってはすぐにリフォームが必要になります。すぐに修繕しないからといって後回しにはせず、早い段階から貯めるようにしてください。
マンションのランニングコストとの違い
マンションのランニングコストとは基本的に同じです。どちらも返済のために「住宅ローン」を、税金として「固定資産税・都市開発税」を、保険の契約のために「火災・地震保険料」を支払います。また、マイホームが壊れたら修理するため、「修繕費用積立金」は必要になるでしょう。
ですが、大きな違いは「管理費」です。マンションは集合住宅で管理人がいます。そのため、水道や電線などのライフラインや、屋根や駐車場といった共同で必要になる物は、協力し合って支払います。管理人が対処してくれますので、基本的には自分は何もしなくていいわけです。
しかし、一戸建てでは自分が管理人です。水道や電線に異常があったら自分で修理会社に電話し、屋根や外壁なども自分で修繕対策をしなければなりません。他にも、駐車場が無ければ、近場の駐車場をレンタルしなければならないなど、様々な準備や用意をしなければなりません。
考え方によっては、「自分で管理をするため極限まで費用を抑えられる」と思えますが、それをするには努力が必要です。
リフォームなどの方法によっては、費用はどちらも同じかもしれませんが、マイホーム全体を良くするという「責任感」と、それを行うための「修繕費用積立金」が一戸建てでは大きいといえるでしょう。
マンションと一戸建てはどっちがお得？
結局のところ、マンションの方が手軽ではあります。管理はしないですみますし、一戸建ての基礎リフォームのように数百万円の出費があるわけではないからです。管理費なども膨大ではありませんので、気楽に生活ができるでしょう。
ですが、一戸建ては自分が管理人となり、好きなようにリフォームできます。また、確かにリフォームに費用はかかりますが、自分で安いリフォーム会社を探すこともできます。そもそも、簡単な部分は自分で修理すれば費用を極限まで削減可能です。住宅を大切にすればそれだけ長く住め、修繕費はかからないわけです。
また、いくらマンションの管理費が手軽だとしても、30年程住めば、管理費だけで1,000万円近く支払うことはザラにあります。そう考えると、一戸建てのリフォーム代とあまり変わらないのかもしれません。
一戸建てもマンションも、どちらも一長一短があり、どちらが良いというわけではありません。ですが、ランニングコストに関してはあまり気にすることはないと思います。マンションの方が管理人に任せて「気軽」、一戸建ては自分で管理ができて「自由がある」違いはありますが。費用だけで見れば「あまりかわらない」と言えるのではないでしょうか？