毎年、「住みやすい街ランキング」というものが開催されています。多くの日本人たちの投票により、住みたい（住んでいる）街が決められているのです。
では、外国人ではどうでしょうか？様々な理由から在日した外国人にとって、どこが人気のエリアといえるのでしょうか？外国人に人気のエリアや資産価値に繋がる理由などを紹介します。
少子高齢化と在留外国人
近年、日本は少子高齢化社会が加速しつつあります。2015年の国勢調査によると、65歳以上の人口は3346万5441人であり、日本の総人口の26.6%を占めているそうです。つまりは4人に1人は65歳以上の高齢者というわけです。
それに比べ、在留外国人は増え続けています。2017年の法務省の調査報告によると、2017年時では240万人の外国人が日本に生活していると発表されました。また、2014年～2015年では約11万人、2015～2016年では約15万人と、段々と日本国籍の外国人が増え続けています。その勢いは衰えることはなく、年々増え続けていくと考えられています。
なぜこのようになったかというと、単純に少子化により日本人が減り、それを補うように外国人労働者が増えたからと考えられます。つまりは、減った日本人のスペースに外国人が入ってくるようになったというわけです。すべての要因が少子高齢化にあるわけではありませんが、在留外国人の増加と少子高齢化が親密な関係があることを理解しておきましょう。
なぜ外国人エリアは資産価値が高いのか？
少子高齢化社会に伴い在留外国人が増えると、不動産の資産価値が上昇しやすくなります。というのも、多くの外国人が日本の住宅を求めるようになるからです。
特に、住宅の好みには特徴があります。日本人は和室を好むように、外国人にとって「住みやすい街」というのがあるのです。その結果、外国人が住んでいる（住みたい）というエリアができあがります。
少子高齢化により増え続ける在留外国人。自然と住んでいるエリアは偏り、住んでみたいエリアとして需要が上がっていきているのです。
外国人に人気の東京エリアTOP3
実際に在留外国人に人気の東京エリアをいくつか紹介します。各県でも人気のエリアはありますが、首都圏である東京都が一番人気が高いです。
麻布
外国人にとって生活しやすいエリアが「麻布」です。麻布には様々な大使館があります。故郷の問題など、いざという時に助けてくれる大使館が近くになることで安心できるようです。また、独特な街並みも人気の一つです。東京の中心部から離れることで残る独特のモダン感が、人気となっています。
他にも、中心部から離れることで安く購入でき、東京メトロ南北線と都営大江戸線が通る、交通のアクセスの良さが生活しやすいと人気を集めています。
吉祥寺
「吉祥寺」の人気は、日本人だけではなく外国人からも人気となっています。井の頭線で渋谷まで行ける交通アクセスの良さや、駅前に集まる様々な商業施設が人気の秘密です。
また、昔ながらの商店街や、井の頭恩賜公園といった自然が、落ち着いた雰囲気があり住みやすいといわれています。
自由が丘
高級住宅街が並ぶ「自由が丘」も人気エリアの一つです。高級感のある住宅街は日本人だけではなく外国人も魅了します。
また、行事が盛んなのも人気の一つです。春には「さくら祭り」、夏には「盆踊り」、秋には「女神祭り」など、四季に合わせて行っています。日本独特の四季を行事として楽しめるとして、外国人から人気を集めています。
他にも、東急東横線と大井町線が通る交通アクセスの良さや、並木道の雰囲気の良さなどがポイントとなっています。
人気が出やすい街とは？
外国人にとって「日本の落ち着いた雰囲気」が残る街並みが人気を集めています。母国から離れ来日する理由は様々ですが、その中には「日本の文化」を気に入って来日する人が大勢います。そのような人たちにとって、麻布などの落ち着いた雰囲気の街は、落ち着いて日本を楽しめるとして、住みたい街に選ばれています。
他にも、交通アクセスが良いのは全国共通のポイントです。仕事や学業だけではなく、趣味や日本を見て回るためにも交通アクセスの良さは欠かせません。紹介していませんでしたが「渋谷」「新宿」「池袋」などの交通網が集中しているエリアも人気となっています。
今後人気が出る可能性があるエリアは「落ち着いて生活できるエリア」か「交通の最先端のエリア」が考えられます。「日本独特の雰囲気を楽しみたい」ということ以外は、日本人の望むエリアとあまり変わらないといえるでしょう。
将来的にはどうなっていく？
上記でも述べましたが、今後日本は、少子化の影響により在留外国人が増え続けていくと考えられます。そのため、外国人にとって人気のエリアは需要が上がり資産価値は上昇していくことでしょう。
また、それ以外のエリアでも交通アクセスの改善などにより人気が出る場合もあります。将来はまだ未定です。資産価値を落とさないように住宅を大切にしていきましょう。