マイホーム購入時にも活用できる「防災情報」とは?

マイホーム購入時にも活用できる「防災情報」とは?

国土交通省がハザードマップのポータルサイト(http://disaportal.gsi.go.jp/)を運営しているのをご存知でしょうか。

実は、このポータルサイト、2007年4月に公開され、その歴史は案外長いです。基本的には、各自治体が作成したハザードマップの情報を集約したものですが、年々機能が充実されています。

自分が住んでいる地域や職場など、手軽に各地域の防災情報を調べることができるのです。もちろん、これから新居を探そうという人にとっても役に立つので活用しない手はありません。

どんな災害情報が防災情報わかるのか?

では、このWEBサイトでどのような防災情報を知ることができるのか、以下に書き出してみました。

・津波による浸水が想定される区域
・土砂災害による危険箇所
・洪水ハザードマップ
・内水ハザードマップ
・高潮ハザードマップ
・津波ハザードマップ
・土砂災害ハザードマップ
・火山ハザードマップ
・地震防災・危険度マップ

どうですか? 思っていたよりも、防災情報の種類が多いので驚いた人も多いのではないでしょうか。

さらに、災害時に役立つ情報として、「災害時に道路が冠水する恐れがある場所」、「通行規制などの実施が予定される場所」、「緊急車両を通行するために確保すべき道路」もわかるのです。

どのように使うのか?


WEBサイトのメインコンテンツは、「わがまちハザードマップ」と「重ねるハザードマップ」の2つ。

感覚的に操作できるのでそれほど難しいことはありません。2016年からPCだけでなく、スマートフォンでも利用できるようになりました。

では、「わがまちハザードマップ」の方から説明します。

こちらのコンテンツは、全国の市町村が作成したハザードマップのリンク集です。ハザードマップをみるためには、地図から選択してもいいですし、災害種別からも選択することが可能。

自分の住んでいる地域、または、これから住もうと考えている地域の防災情報をチェックしましょう。

もうひとつのコンテンツである「重ねるハザードマップ」では、「洪水」「土砂災害」「津波」の3つの防災情報をみることができます。これらの違う防災情報を重ねることができるのがポイント。

例えば、激しい豪雨に見舞われた場合、「洪水」と「土砂災害」が同時に起こることが想定されますよね。つまり、ふたつの災害をマップ上に重ねることで、単体の防災情報よりも複合的なリスク分析ができるのです。

さらに道路が冠水する恐れがある場所、通行規制が予定される場所といった道路情報も重ねると、災害時の避難経路もシミュレーションできるというわけです。

なぜ、ここまで作りこんだWEBサイトを国土交通省が運営しているかというと……。

1. 全国の各種ハザードマップを見比べることによる同マップの内容の充実及び作成の促進
2. ハザードマップへの関心、興味を高めることによるハザードマップの理解、活用を促進
3. 旅行先などでの災害時のハザードマップ活用による迅速かつ安全な避難行動の実現
4. 平常時における防災意識の高揚

災害は忘れた頃にやってくるといいますが、気になったときにすぐに確認できるのがうれしいですね。

住宅を購入する際にも役立つ!

これだけ防災情報がまとまっているサイトは他にありません。それゆえ、住宅を購入するときにも役に立ちます。

具体的にいうと、洪水の恐れがある場合は、地盤のかさ上げをする、地震地域には家財道具が倒れてこないように収納を作りつけにする、火事が起きた場合の避難経路への導線を確保する、などの災害対策を講じることができるのです。

ただし、購入しようとしている家が災害地だからといって気にし過ぎるのもよくありません。想定外の災害は必ずありますし、大切なのは、あなたが生活する地域の災害リスクを認識しておくことです。

また、地域の特性にあわせた防災用品を揃えること、避難所がどこなのか、そこまでの避難ルートを把握しておくことです。

万が一に備えておくことは、決してムダにはなりません。日頃から防災の意識を高めるWEBサイトとして活用しましょう。